2015年2月14日土曜日

安田さんのニューアルバム。


最近、ただでさえデカイ顔がまた一段とデカくなったような気がして困っています。
なんでだろう?謙虚に生きてるつもりなんだけどなぁ。
新川です。どうも。

今月発売された安田寿之さんのニューアルバムを買いました。
タイトルは「Nameless God's Blue」。これがもう素晴らしい作品で、ずーっと聴いています。
安田さんとは以前MySpaceを通じてお知り合いになっていまして、「Paintings of Lights」のリリースを控えた昨年末、安田さんも6年ぶりの新作を同時期に出されるというニュースを知って「これは素敵な偶然」と、アルバムを聴くのをとても楽しみにしていたんです。
世界の有名な童謡やクラシックナンバーをエレクトロニカでポップにカバーした前作「Children's Songs 2050」(これがまた面白いアルバムなんです)を聴いてもわかるとおり「電子音楽家」というイメージの強い安田さんですが、ニューアルバムは「ロボットボイス」でないご本人の生の歌声を全面的にフィーチャーしたアコースティックな作品集で、しかもその響きは魔法のように美しく、非常に驚いたのと同時にすっかり魅了されてしまいました。
「耳で聴く一本の映画」というのが、聴き手としても作り手としても、ぼくの理想とする音楽アルバムのコンセプトなんですが・・・そして、そんなアルバムはなかなかないんですが(当然ぼくにもまだ作れてません)、「Nameless God's Blue」は、そんな理想を完璧にクリアした数少ないアルバムのひとつです。
自分のアルバムを出した後ですから、なんかこう、先輩からお手本を示されたような気分です(笑)。「参りました」って感じで。
このアルバムを聴いていて、ぼくはなんだか、その昔ヒマさえあれば(っていうかずっとヒマだったんですけど)独りで映画館にばかり行っていたころのことを思い出しました。鑑賞後には、観た映画の余韻に浸りながら、あてどもなく街をさまよい歩くのがお決まりだったんですが、若かったぼくは、映画や、独りで歩く街に、まだ知らない世界に触れる喜びというんでしょうか、何とも言えない至福を感じていたものです。あのとき感じていた、ひとりぼっちなんだけれど世界を祝福したいような、そんな気持ちに、「Nameless God's Blue」は静かに寄り添ってくれる最高のサウンドトラックだと思いました。
試聴して「ちょっと、いいかも」と思われた方は、ぜひアルバムをお買い求めになると良いでしょう。「予告編」を遥かに上回る内容に、きっと夢中になると思います。

それではまた。